モルモットの飼い方

モルモットにお風呂は必要?入れるタイミングと正しいケア方法を解説

モルモットを飼っていると毛が汚れたりニオイが気になったりして、「洗ってあげたほうがいいのかな?」と悩むことがありますよね。

でも実は、モルモットにとってお風呂はとても大きな負担になることがあるんです。
水に濡れることは体調不良の原因になったり強いストレスを感じてしまったりすることもあります。

この記事では、モルモットをお風呂に入れるべきかどうかの判断基準、どうしても洗う場合の正しいやり方、日常のお手入れで清潔を保つ方法まで解説していきます。

大切なモルモットの健康を守るために、正しい知識をぜひ一緒に確認していきましょう。

飼い主

モルモットってお風呂入れてもいいの?

飼い主

お風呂に入れる時の注意点ってあるの?

このような疑問を抱えている方は是非、最後まで読んでください。

モルモットはお風呂に入れなくてOK

モルモットは、YouTubeでお風呂に入れてる動画があったり見た目のふわふわ感から「お風呂でキレイにしてあげなきゃ」と思われがちですが、基本的にお風呂に入れる必要はありません。

むしろ、水に濡れることで体に負担をかけてしまうことが多いため、注意が必要です。

通常の生活でモルモットが汚れることは少なく、日常のケア(ブラッシング・床材の交換)で清潔は保てます。

「ニオイがするから洗おう」とすぐに判断せず、まずは原因を見つけて対応するのが大切です。

お風呂がいらない理由

  • 水に濡れると体調を崩しやすい
  • 毛や皮膚がとても繊細
  • お風呂=強いストレスになることも

水に濡れると体調を崩しやすい

モルモットは体温調節が得意ではなく、体が濡れると急激に体温が下がるおそれがあります。
人間と同じようにお風呂上がりで髪を乾かさないで過ごすと風邪をひくように、モルモットは湿った状態が続くと風邪や肺炎などのリスクが高まりやすく命に関わることもあります。

小さい動物なので少しの体調不良でも死んじゃう可能性があるので注意しましょう。

毛や皮膚がとても繊細

モルモットの毛は密度が高く、水分を含むと乾きにくい特徴があります。
また、皮膚も非常にデリケートなので、洗いすぎると皮脂バランスが崩れたり、肌荒れを起こしてしまうこともあります。

お風呂上がりに乾かして乾いたと思っても実は湿っていて風邪をひくと言う事もあるので注意が必要です。

お風呂=強いストレスになることも

モルモットはもともと臆病な性格のため、知らない感覚や音、水の感触に敏感に反応します。
突然水に入れられると、「命の危険」と感じてパニックになってしまうケースもあります。

モルモットはストレスが原因で寿命が短くなったり、突然死する可能性もあるのでお風呂を嫌がるモルモットをお風呂に入れるのは控える方が良いです。

お風呂に入れるパターン

モルモット,可愛い,写真

モルモットにお風呂は基本的に不要ですが、例外的に「部分的に洗ったほうが良い場合」もあります。
ただし、あくまで「最後の手段」として慎重に判断することが大切です。

お風呂が必要な時

  • おしりまわりがひどく汚れてしまった時
  • 高齢や病気でグルーミングができない
  • 皮膚病などで獣医師から指示があった場合

一見汚れているように見えても実は毛の色の濃淡や床材の粉がついているだけということもあります。
また、ニオイが気になる場合は、モルモットを洗うのではなくケージの掃除頻度や食事内容を見直すことが先決です。

おしりまわりがひどく汚れてしまった

排せつ物が毛に絡んでしまい、おしりがベタベタ・固まってしまうような場合は、そのまま放置すると皮膚トラブルに繋がることもあります。
このようなときは、ぬるま湯で汚れた部分だけを部分洗いするのが適切です。

衛生面が悪くなった時は、汚れた部分だけを洗う事はおすすめです。

高齢や病気で毛づくろいが出来ない

通常はモルモット自身が毛づくろいをして清潔を保ちますが、年を取ったり病気になったりすると自分でお手入れができなくなることがあります。
その場合、衛生面のサポートとして、獣医師と相談しながら最小限の洗浄を行うこともあります。

ただ、高齢や病気で毛づくろいが出来ない時は、体調を崩しやすいので洗ってからしっかり乾かしてあげましょう。

皮膚病などで獣医師から指示があった場合

皮膚トラブルやダニ・カビなどの治療で、獣医師から「薬用シャンプーで洗ってください」と指示された場合は、指導に従って慎重に洗浄を行います。

ポイント

獣医師の指導がない状態で「なんとなくかゆそうだから洗う」はNG。
かえって悪化させてしまうこともあるので自己判断は避けましょう。

お風呂に入れる時の正しいやり方

モルモット

モルモットは、出来るだけお風呂を避けた方が良いですが、モルモットをどうしても洗わなければいけない時は、「できるだけ短時間・部分的・やさしく」が基本です。
ここでは、安全に洗うための準備と手順を紹介します。

準備するもの

  • ぬるま湯(35〜37℃)
  • 洗面器やたらい(浅くて安定感のあるもの)
  • 小動物専用シャンプー(※無ければぬるま湯だけでもOK)
  • タオル(吸水性の良いもの)
  • ドライヤー(弱風・遠くから)
  • 保温できる室内環境(エアコン・ヒーターなど)

洗い方の手順

モルモットを洗う時は、手順に合わせて焦らず短時間で優しく洗うようにしましょう。

手順

  • 汚れている部分だけをぬるま湯で軽く湿らせる
  • 小動物用シャンプーでやさしくなで洗い
  • ぬるま湯でしっかりすすぐ

①汚れている部分だけをぬるま湯で軽く湿らせる

モルモットの全身を水に浸けるのではなく、おしりまわりなど必要な部分のみを湿らせるようにします。
無理に押さえつけたり、シャワーを直接かけるのはNGです。

声をかけながら優しく湿らせましょう。

②小動物用シャンプーでやさしくなで洗い

泡立てたシャンプーを手にとり、マッサージするようにやさしく洗います。
力を入れすぎず、皮膚をこすらないように注意しましょう。

目や鼻にシャンプーが付かないように注意しながら優しくなで洗いしましょう。

③ぬるま湯でしっかりすすぐ

泡が残らないよう、ぬるま湯を手でかけながらしっかりすすぎます。
すすぎ残しは皮膚トラブルのもとになるため丁寧に泡を流しましょう。

乾かし方と保温のコツ

モルモットが体調を崩さず元気でいる為には、洗った後の乾かす事と保温が大切です。

乾かし方と保温のコツ

  • タオルで包んでやさしく水気を取る
  • ドライヤーは遠くから弱風で
  • 室温はしっかり保温!冷えに注意

①タオルで包んでやさしく水気を取る

タオルでモルモットをゴシゴシこすらず、軽く押し当てるようにして水分を吸い取ります。
吸水性の良いタオルを2〜3枚使いながらしっかり乾かしましょう。

②ドライヤーは遠くから弱風で

自然乾燥だとなかなか乾かないのでドライヤーを使って素早く乾かしましょう。

ドライヤーを使う場合は、音と風が強すぎないように注意が必要です。
30cm以上離し、「弱風+手で温度を確認しながら」当てていきます。

③室温はしっかり保温!冷えに注意

お風呂のあとに冷えると体調を崩しやすくなります。
25℃前後の暖かい部屋でゆっくり休ませてあげましょう。

日常のケアでお風呂いらずにする方法

何度も言っていますがモルモットは出来るだけお風呂に入れない方が良いです。
モルモットを健康的に清潔に保つには、普段のちょっとしたお世話がとても大切です。

定期的なケアを習慣にすることで、お風呂に入れなくても清潔な状態をキープできます。

定期的なブラッシングを習慣にしよう

モルモットは自分で毛づくろいをしますが、抜け毛や細かいゴミはたまりがちになります。
ブラッシングをすることで毛並みが整い、汚れ・毛玉・ノミ・フケの予防にもなります。

毛のタイプおすすめ頻度
短毛種週1〜2回程度
長毛種ほぼ毎日が理想(特におしりまわり)

※やわらかい小動物用ブラシやコームを使い、やさしくなでるようにしましょう。

ケージ内の掃除はこまめに

モルモットが汚れる原因の多くは、ケージの中の環境です。
とくにトイレ周りや床材が湿っていると、毛に汚れや臭いが付きやすくなります。

掃除の目安

  • トイレシートや床材:毎日交換
  • ケージ全体の水洗い・除菌:週1〜2回

快適な環境は、モルモットの健康面だけでなくストレス軽減にもつながります。

おしり周りの部分カットもおすすめ

ロングヘアのモルモットは、おしりの毛にフンや尿が付きやすく、皮膚トラブルの原因になります。
定期的におしりやおなか周辺の毛を短く整えてあげることで、汚れにくくなり、お風呂の必要性も減ります。

特にロングヘアのモルモットはお風呂後に乾かすまで時間がかかるのでおしり周りの部分カットをしてお風呂に入らないでも綺麗な状態を溜めてるようにしましょう。

カットのポイント

  • ハサミを使うときは、小動物用の先の丸いものを使いましょう
  • ケガが心配な場合は、動物病院やトリミングサービスの利用もおすすめ

日常のちょっとしたお手入れの積み重ねが、モルモットの健康と清潔を守るポイント。
お風呂に入れずとも、清潔にかわいく保てる工夫はたくさんありますよ。

絶対にやってはいけないNG行為

モルモットを清潔に保ちたいという気持ちはとても大切ですが、間違った方法はモルモットの大きな負担や体調不良に繋がってしまうこともあります。
ここでは、特に注意したい「NGなお手入れ方法」をまとめました。

全身を水に浸ける

モルモットは水に濡れることで体温が急激に下がりやすく、体調を崩す原因になります。
泳がせたり、湯船に入れるような行為はNGです。

特に顔が水に浸からないように注意しましょう。

シャワーを直接かける

シャワーの音や水圧は、モルモットにとって非常に大きなストレスとなります。
また、勢いで耳や顔に水が入ってしまう危険もあるため、洗う場合は必ずぬるま湯を手でかける方法で優しくしましょう。

人間用シャンプーや石けんを使う

市販のシャンプーやボディソープは、モルモットの皮膚には刺激が強すぎます。
人間用の物は皮膚トラブルや脱毛、アレルギーを引き起こすリスクもあります。
洗うときは必ず小動物専用の低刺激シャンプーを使用しましょう。

低温の水や寒い部屋での入浴・乾燥

冷たい水や冬場の室温は、体温を奪いやすく体調を崩す大きな原因になります。
洗う場合は必ずぬるま湯(35〜37℃)&保温できる室内で行うことが鉄則です。

頻繁に洗う(週1回など)

「清潔にしたいから」と頻繁にお風呂に入れると、皮脂が失われて皮膚が弱くなったり、免疫力が落ちることもあります。
基本的には月1回でも多すぎるくらいなので、特別な事情がない限り洗わないのが基本です。

モルモットにとってお風呂は“最後の手段”|まとめ

モルモットは、とても繊細で水に弱い生き物です。
「汚れているから」「ニオイが気になるから」といった理由で、人間と同じような感覚でお風呂に入れてしまうのは、大きな負担になることがあります。

本記事のまとめ

  • モルモットは基本的にお風呂に入れる必要はありません
  • 水に濡れると体調を崩すリスクがありストレスも大きい
  • どうしても洗うときは、部分的に・ぬるま湯で・短時間で
  • 普段からブラッシングやケージ掃除で清潔を保つことが大切
  • シャワーをかける・人間用シャンプーを使うなどは絶対NG

お風呂は、モルモットにとって綺麗にするための“最終手段”になります。
それよりも、日々のちょっとしたお世話や気配りが、清潔と健康を保つ一番の近道です。

大切な家族の一員であるモルモットに、ムリのない、やさしいケアを心がけていきましょう。

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