いつもかわいらしい表情や鳴き声で癒してくれるモルモット。
そんなモルモットと「1日でも長く、元気に暮らしたい」と願うのは、飼い主さんなら誰しも同じはずです。
でも、「寿命ってどれくらい?」「どうしたら健康に育つの?」という疑問を感じたことはありませんか?
モルモットはとても繊細な生き物で日々の過ごし方やちょっとしたケアの積み重ねが寿命や健康に大きく影響するんです。
この記事では、モルモットの平均寿命、長生きのための健康管理、年齢ごとのケアのポイント、老化のサインの見分け方まで、初心者にもわかりやすく解説していきます。
大切なモルモットともっと豊かで幸せな毎日を過ごすためにぜひ参考にしてみてくださいね。
モルモットの平均寿命

モルモットの平均寿命は、およそ5〜8年程度と言われています。
モルモットの種類や飼育環境、健康管理の仕方によって差はありますが、丁寧にケアすれば10年以上生きる長寿モルモットもいます。
不衛生で飼育環境が悪く、モルモットにストレスが溜まる状態が続いていると平均寿命よりも短い期間しか生きられない場合もあります。
一般的な平均寿命
- 平均寿命:5〜8年
- 最長で10〜12年ほど生きた例もあり(かなり稀)
ペットとしての飼育が一般化してきた近年では、寿命が延びてきている傾向もあります。
寿命に影響する主な要因とは?
モルモットの寿命には、さまざまな要素が関係しています。
要因 | 内容 |
---|---|
食事 | 栄養バランスのよい食事(チモシー・ペレット・野菜)を与えているか |
衛生環境 | ケージやトイレを清潔に保っているか |
ストレス管理 | 音・温度・人間との関わり方などでストレスを感じていないか |
健康チェック | 病気の兆候を早めに発見できているか |
遺伝・体質 | 親モルから受け継いだ体質や品種による差も影響することがある |
モルモットはちょっとした環境の違いでも体調を崩しやすい繊細な動物です。
だからこそ、飼い主の知識と日々の気配りが、その子の寿命を大きく左右すると言っても過言ではありません。
健康に長生きするための習慣

モルモットが元気に長生きするためには、日々のちょっとした習慣の積み重ねがとても大切です。
ここでは、飼い主が意識しておきたい5つの基本的なケアポイントをご紹介します。
5つの基本的なケアポイント
- バランスの良い食事を心がける
- 清潔なケージ環境を保つ
- 定期的なお手入れで体を清潔に保つ
- ストレスを減らす生活リズムをつくる
- いつもと違うに気づくための観察を忘れずに
モルモットの健康は、“環境・栄養・気づき”の3本柱が支えています。
無理のない範囲で、できることからコツコツと続けていきましょう。
①バランスの良い食事を心がける
モルモットの食事の基本は、「牧草+ペレット+新鮮な野菜」です。
牧草は、モルモットの主食で健康維持の為に必要不可欠なので常に食べられるようにたっぷりとケージに入れておき、ビタミンなどの栄養が摂取できるペレットは栄養補助として1日1〜2回あげましょう。
ストレス軽減や足りない栄養の補助のために新鮮な野菜をあげる事もおすすめですがあげ過ぎには注意しましょう。
モルモットは自分でビタミンCを合成できないため、毎日の摂取が必須です!
②清潔なケージ環境を保つ
汚れた床やトイレは、皮膚病や呼吸器トラブルなどモルモットの体調不良の原因になります。
モルモットは尿や糞の回数が多いのでトイレシートは毎日交換し床材は週1〜2回の全交換が理想です。
ケージ全体も定期的に水洗い&除菌を忘れずに行いましょう。
③定期的なお手入れで体を清潔に保つ
モルモットの体を清潔に保つために定期的なお手入れをしましょう。
モルモットのお手入れ
- ブラッシング:毛のもつれ・抜け毛・ノミのチェック
- 爪切り:月1回を目安に(伸びすぎるとケガや歩行障害の原因)
- おしりまわりのカット:特に長毛種は排泄物が絡まないよう注意
④ストレスを減らす生活リズムをつくる
モルモットは臆病で環境の変化に弱い動物です。
出来るだけモルモットにかかるストレスを減らす為にごはん・掃除の時間などの生活リズムをできるだけ一定に保ち急な音や強い光を避けるようにしましょう。
名前を呼んだり、やさしく声をかけることで信頼関係も深まります。
⑤「いつもと違う」に気づくための観察
いつもと違う事があればモルモットの体調の変化に素早く気づく事ができます。
- 食欲がない・動きが鈍い
- 鳴き声が減った・呼吸が早い
- 毛づくろいをしない・体重が減った
こうした小さな変化に気づけるのは、毎日世話をしている飼い主さんだからこそです。
「おかしいな?」と思ったら、早めに獣医さんに相談しましょう。
モルモットの主な病気と初期症状
モルモットは、具合が悪くても我慢してしまう動物です。
そのため、「あれ?」と思ったときには、すでに症状が進んでいることもあります。
ここでは、モルモットがかかりやすい主な病気と早期に気づくためのサインをご紹介します。
「いつもより静か」「鳴かない」「隠れてばかり」は体調不良のサインかもしれないので異変に気づいたら早めに病院へ連れて行きましょう
皮膚病(脱毛・かゆみ)
- 症状: 体をかく仕草が増える、部分的な脱毛、皮膚の赤みやフケ
- 原因: ノミ・ダニ・真菌などの寄生、床材の汚れなど
- 対策: 清潔な環境を保つ+早めに動物病院で診察を
不正咬合(歯のかみ合わせ異常)
- 症状: ごはんを食べるのに時間がかかる、よだれが出る、体重が減る
- 原因: チモシーをあまり食べない/遺伝的な要因
- 対策: チモシー中心の食事+定期的な歯のチェック
消化不良・腸内トラブル
- 症状: 便が出ない、やわらかすぎる、異臭がする
- 原因: 食べ過ぎ・食物繊維不足・水分不足・ストレス
- 対策: 牧草中心の食生活+常に新鮮な水を与える
年齢別に見るケアのポイント

モルモットは年齢によって、必要なケアや気をつけたい病気、接し方が変化していきます。
ここでは、ライフステージごとの特徴と、飼い主が意識しておきたいケアのポイントをまとめました。
年齢を重ねても、飼い主さんの愛情があればモルモットは安心して過ごせます。
ライフステージに合わせたケアで、その子にとっての“最適な毎日”を用意してあげましょう。
1〜3歳|若モル期(成長と信頼を築く時期)
この時期はまだ若く元気いっぱいなので体力も食欲もあり、環境への適応力も高い時期です。
- チモシー中心の食生活で歯と腸の発育をサポート
- ブラッシングや抱っこに少しずつ慣らす
- スキンシップを通じて信頼関係をしっかり築くのが大切
4〜6歳|中年期(健康維持がカギ)
体の内側から少しずつ変化が出てくる時期になり不調が出やすくなるため、観察と予防が重要になります。
- 食事の量や運動量に変化がないかチェック
- 爪や歯、毛並みの状態をこまめに確認
- 健康診断(半年〜年1回)を検討するのもおすすめ
7歳以上|シニア期(老化のサインに注意)
この頃からは体力が落ち、寝ている時間が増えたり、動きがゆっくりになるなど老化のサインが見られるようになります。
- 床材は柔らかめに変更して関節への負担を軽減
- ケージ内に段差がある場合は低くしたりスロープをつける
- ごはんや水を飲む量、排泄の変化に注意
- 温度・湿度の変化に弱くなるので室温管理をより丁寧に
老化のサインとシニアモルのお世話のコツ
モルモットも7歳前後になると、体や行動に少しずつ“年齢のサイン”があらわれます。
「まだ元気そうに見えるから大丈夫」と油断せず、早めにケアを見直してあげることが大切です。
モルモットの老化サインとは?
以下のような変化が見られたら、シニア期に入った可能性があります。
老化のサイン
- 寝ている時間が増えた
- 動きがゆっくり・慎重になった
- 鳴き声が少なくなった/反応が鈍い
- 食べる量が減った/好みが変わった
- 体重が減ってきた(筋力の低下)
- 毛づくろいの頻度が減る/毛並みが乱れる
シニアのモルモットのお世話のポイント
ケージ環境の見直し
- 床材は柔らかめのペットシーツや細かいチップ素材に変更
- 高低差のある配置は撤去し、歩きやすさを重視
- トイレやごはん皿の位置を低くすることで動きやすくなります
食事は食べやすさと栄養
- チモシーは細かくちぎる/ロングよりソフトタイプを選ぶ
- 歯が弱くなる子もいるため、柔らかめの野菜を中心に
- 食欲が落ちたときはビタミンC補助剤や栄養ペーストも検討
温度・湿度の管理はより丁寧に
- 室温は22〜25℃、湿度は**40〜60%**をキープ
- 夏・冬はエアコンやペットヒーターで体温の安定をサポート
まとめ|日々の小さなケアがモルモットの寿命をのばすカギ
モルモットの寿命は5〜8年が目安と言われていますが、飼い主の関わり方しだいで、より健康に、より長く暮らしてもらうことができます。
元気そうに見えても、モルモットはとても繊細な生き物です。
だからこそ、日々のちょっとした気配りや観察が、健康と長生きにつながる一番のポイントです。
記事の振り返りポイント
- 牧草中心のバランスよい食事で体の土台づくり
- ケージを清潔に保ちストレスの少ない生活環境を意識
- 爪切りやブラッシングなどのお手入れを定期的に
- 毎日の観察で“いつもと違う”にすぐ気づくこと
- 年齢に合わせたケアと穏やかな暮らしをサポート
モルモットにとっての「しあわせ」は、安心できる環境、信頼できる飼い主さんの存在になります。
大切な家族の一員として、愛情とやさしさをもって毎日をともに過ごしていきましょう。