モルモットの飼い方

初心者でも安心モルモットの飼い方を基本から解説|必要な準備・注意点

小さな体にふわふわの毛、ぷいぷい鳴く声がなんともかわいいモルモット。

「こんな子をおうちで飼ってみたいな…」と思ったことはありませんか?

でも、いざ飼うとなると「何を準備したらいいの?」「お世話って大変?」とちょっと不安になりますよね。

この記事では、モルモットの性格や必要なグッズ、お世話のポイントまで、はじめての方にもわかりやすくまとめています。

モルモットとの暮らしは、とてもやさしくてあたたかい時間が流れます。
一緒に過ごす準備を、ゆっくりはじめてみましょう♪

モルモットってどんな動物?

モルモットは、南アメリカ原産の小さな草食動物になります。
ペットとしてはとても人気があり、ふわふわの毛とおだやかな性格が魅力です。

性格はおだやかで臆病でも愛情深い

モルモットは基本的におっとりしていて、人に攻撃的になることはほとんどない小動物になります。
その一方で、とっても臆病なところもあり、はじめのうちはすぐに隠れてしまったり、静止しままま静かに様子をうかがっていたりします。

でも、毎日やさしく声をかけたり、おやつをあげたり、ゆっくり距離を縮めていくうちに名前を呼ぶと近寄ってくれるようになったり、手からエサを食べてくれたりすることもあります。
そんな姿に癒やされる飼い主さんがたくさんいます。

鳴き声やしぐさで気持ちを伝えてくれる

モルモットは「ぷいぷい」「きゅいきゅい」など、いろいろな鳴き声を使い分けて気持ちを伝えてくれます。
お腹が空いた時、嬉しい時、ちょっぴり怒っている時など、声や動きで感情がよくわかるのもおもしろいポイントです。

最初の方は鳴き声での感情が分かりにくいですが、毎日一緒に過ごすうちに「今日はごきげんだな」「ちょっと不安そうかな」といったこともわかるようになってきますよ。

寿命はどれくらい?モルモットと暮らす年数

モルモットの平均寿命は5〜8年ほどになります。
しっかりお世話をすれば、10年近く生きる子もいます。

小動物の中では比較的長生きなタイプなので、モルモットとの暮らしは数年単位のパートナーシップ”になります。
最初にきちんと準備をして、大切にお迎えしてあげましょう。

飼う前に準備するもの一覧

モルモットをお迎えする前に、まずはモルモットが「安心して暮らせる環境」を整えてあげることが大切です。
ここでは、モルモットを飼うのに必要なものをわかりやすくまとめました。

必ずそろえたい基本アイテム

アイテム解説
ケージモルモットが過ごすお部屋。60cm以上の広さが理想。底が金網だと足を痛めやすいので、床がフラットなものがおすすめです。
給水ボトルケージに取り付けるタイプのものが衛生的。モルモットはこまめに水を飲むので、毎日交換してあげましょう。
餌皿ひっくり返しにくい重みのあるタイプが◎。陶器製などが人気です。
チモシー(牧草)モルモットの主食。常にケージ内にたっぷり入れておくのが基本です。歯の健康にも欠かせません。
ペレット栄養を補うためのフード。年齢に合った種類を選び、1日1~2回決まった時間に与えましょう。
床材(敷材)足への負担を軽くし、ケージ内を清潔に保つために必要。紙製や木製のチップがよく使われます。
トイレシート(または吸水シート)ケージの下に敷いておくと掃除が楽になります。毎日交換して清潔を保ちましょう。

あると便利なおすすめグッズ

グッズ解説
隠れ家(ハウス)モルモットは臆病な動物。安心できる「隠れ場所」があるとストレスを減らせます。
トンネルやステップ運動不足解消&遊び場に。中に入ったり、上に乗ったりしてごきげんになります。
温湿度計モルモットは温度変化に弱いので、室温のチェックがとても大切。
ブラシ・コーム長毛種を飼う場合は特に必要。毛玉を防ぐために定期的なお手入れを。

モルモットにかかる初期費用と月々の費用

  • 初期費用(ケージ・グッズなど一式):およそ10,000〜20,000円
  • 月々の費用(エサ・床材・おやつなど):2,000〜4,000円程度

高価な設備は必要ありませんが、毎月かかる費用や消耗品の買い替えも見込んでおくと安心です。

モルモットの飼い方の基本

モルモット

モルモットと安心して暮らすには、毎日の生活リズムや環境づくりがとても大切です。
ここでは、モルモットを飼ううえで押さえておきたい基本的なお世話のポイントをご紹介します。

ケージの設置場所と環境づくり

モルモットは静かで落ち着ける場所が大好きです。
テレビの音や人通りが多い場所よりも、日当たりがよく、エアコンの風が直接当たらない場所が理想です。

チェックポイント

  • 直射日光が当たらない
  • 夏は涼しく、冬は暖かく保てる
  • 家族が適度に顔を見せられる位置(リビングの端など)

ケージの中には、隠れられるハウスやトンネルを入れて「安心できる居場所」をつくってあげましょう。

食事の与え方と1日の流れ

モルモットの主な食事は、牧草とペレットです。
牧草が主食になるのでケージには牧草を常に入れておき、ペレットは朝と夕方の2回くらいが目安です。

さらに、おやつとして新鮮な野菜(にんじん・小松菜・パプリカなど)を少量与えると栄養バランスもバッチリです。
ただし、与えてはいけない野菜(ネギ類・アボカドなど)もあるので注意が必要です。

1日の過ごし方(例)

  • 朝:ペレットとお水を交換、チモシーを補充
  • 昼:静かにお昼寝タイム
  • 夕方〜夜:ペレット追加、ごはんタイム&スキンシップ
  • 夜:床材の交換、ケージを整えておやすみ準備

掃除・トイレ管理のポイント

モルモットは特定の場所にトイレをすることが多いですが、トイレトレーニングは少し難しい場合もあります。

また、モルモットは1日で結構な量、尿と糞をするので掃除は必須です。

清潔な環境はモルモットの健康にとても重要なので毎日欠かさずケージの掃除を行いましょう。

お掃除の基本

  • 毎日:汚れた床材やトイレシートの交換
  • 週に1〜2回:ケージ全体の水洗い・消毒
  • ニオイ対策:こまめな掃除と通気がカギ!

鳴き声・しぐさの意味を知ろう

モルモットは言葉を話せませんが、鳴き声やしぐさで気持ちを伝えてくれます。

鳴き声/動き意味の例
プイプイ(高め)ごはんの催促、うれしい気分
キュイキュイ(短く)少し不安・甘えたい気持ち
ブルブル震えるびっくりした/怖い/寒いかも?
ピョンと跳ねる(ポップコーンジャンプ)テンションが上がってるとき

毎日観察していると、個性や「好きなこと・苦手なこと」もわかってきて、もっと仲良くなれますよ。

慣れさせるコツとスキンシップの方法

モルモットはとても臆病な性格になります。
可愛いのでスキンシップを沢山取りたいと思うかもしれませんが急に触ろうとしたり、大きな音を立てたりするとびっくりしてしまいます。
でも、時間をかけて優しく接していくと少しずつ心を開いてくれるんです。

最初の1週間は「見守る」ことが大切

お迎えしてからの1週間は、モルモットにとって「環境に慣れる期間」になります。
この時期に無理に触ったり、構いすぎたりするのはNGです。

初めての1週間に心がけたいこと

  • ごはんとお水を静かに交換するだけにする
  • 名前を呼びながら、そっと話しかけてみる
  • 近づいてきたら、やさしく見守る

この「そっとしておくこと」が、実はなつくための第一歩になります。

距離の縮め方と触れ合いのタイミング

モルモットが新しい環境に慣れてきたら、少しずつコミュニケーションの時間を増やしていきましょう。

スキンシップのステップ

  • 手のひらにおやつ(ニンジンなど)をのせて待ってみる
  • 食べてくれるようになったら、名前を呼んでからあげてみる
  • なでさせてくれたら、短時間だけやさしく背中を撫でる

モルモットによって懐きやすい子や警戒心が強い子など性格が違うので、無理強いせず、その子のペースに合わせてスキンシップを取る事が大切です。

なついてきたサインとは?

「モルモットって、どこまでなついてくれるの?」と気になりますよね。
以下のようなしぐさが見られたら、あなたに心を許し始めているサインです。

サイン意味
近づくと自分から寄ってくる安心している証拠
手からエサを食べるようになる信頼関係ができてきたサイン
のんびり毛づくろいを始める緊張が解けてリラックスしている
地面にべったり寝て脱力してるかなり慣れてきた状態

時間をかけて築いた信頼は、モルモットとの暮らしをさらにあたたかいものにしてくれますよ。

モルモットを飼う上での注意点

モルモットは比較的飼いやすい動物といわれていますが、繊細でデリケートな一面もあります。
ここでは、モルモットとの生活で気をつけたいポイントを3つに分けてご紹介します。

気をつけたい病気とそのサイン

モルモットは体が小さく、大きな声で鳴いたりしないので体調の変化に気づきにくいことがあります。
でも、以下のようなサインが見られたら、何か不調を抱えているかもしれません。

こんなときは要注意

  • 食欲がない、チモシーを食べない
  • フンが小さい・柔らかい・出ていない
  • 毛づやが悪く、じっとして動かない
  • 涙・くしゃみ・よだれなどが出ている

気になる様子が見られたら、できるだけ早く小動物を診られる動物病院に相談しましょう。

季節ごとの温度・湿度管理

モルモットは暑さにも寒さにも弱い動物です。
体の小さい小動物で温度や湿度の影響を受けやすいので特に夏と冬は、温度・湿度の管理がとても重要になります。

季節適した室温対策例
22〜26℃エアコン+サーキュレーターで空気を循環させる
18〜22℃ヒーターや毛布で保温/直風を避ける

また、湿度は「40〜60%」くらいを保つのが理想。
エアコンで乾燥しすぎるときは、加湿器を使うと快適に過ごせます。

モルモットを買う場合は、夏場と冬場は家にいない時も寝る時もモルモットが家にいるなら1日中エアコンをつけっぱなしにする必要があるので注意しましょう。

多頭飼いの注意点

モルモットを複数匹で飼いたいと考えている方もいるかもしれません。
実は、相性や性別によってはケンカになることもあるため、慎重に考える必要があります。

要注意

  • オス同士は縄張り争いをすることが多く、ケンカになりやすい
  • メス同士は比較的相性がよいことが多い
  • 多頭飼いをするなら、最初から一緒に飼い始めるほうが安心
  • オスとメスで飼うと知らぬ間に繁殖している

どうしても一緒に飼いたい場合は、事前に相性を見る時間をつくることが大切です。

ケージを分けて飼う「お隣スタイル」で飼うこともおすすめです。

モルモットの飼育に向いている人・向いていない人

モルモットはとてもかわいらしくて比較的飼いやすい魅力的なペットですが、1つの命の面倒を見る事になるので飼うにはある程度の心構えや生活スタイルとの相性も大切です。
ここでは、どんな人がモルモットの飼育に向いているか、また注意が必要なケースも一緒に見ていきましょう。

モルモットの飼育に向いている人

下記がモルモットの飼育に向いている人の特徴になります。

  • 小動物をゆったり見守るのが好きな人
  • 毎日こまめなお世話ができる人
  • 動物の気持ちに寄り添える人

1.小動物をゆったり見守るのが好きな人

モルモットは活発に動き回るというより、のんびり過ごすことが多い動物になります。

「抱っこして遊びたい!」というより、「見て癒されたい」「静かに過ごしたい」人にぴったりです。

2.毎日こまめなお世話ができる人

ごはんやお水の交換、トイレ掃除など、毎日のお世話は欠かせません。

短時間でも毎日お世話に時間を取れる人は、モルモットとの暮らしを楽しめます。

3.動物の気持ちに寄り添える人

臆病な性格のモルモットには、急に触ったり、大きな声を出したりしないやさしさが必要です。

「慣れるまで待とう」という心の余裕がある人に向いています。

注意が必要なケース

下記のような方はモルモットを飼う前に注意が必要です。

モルモットとの暮らしは、静かでやさしい時間を楽しめる人にとって、とても心あたたまる体験になります。
自分の生活スタイルに合っているかを考えながら、ぜひ前向きに検討してみてくださいね。

  • 小さい子どもがいる家庭
  • 不在が多い・旅行に頻繁に行く人
  • 抱っこやスキンシップをたくさん求める人

1.小さい子どもがいる家庭

モルモットはとても繊細な動物なので、乱暴に扱われるとケガをしたり、ドタバタうるさいと強いストレスを感じてしまいます。
小さなお子さんがいる場合は、大人がしっかり見守る必要があります。

2.不在が多い・旅行に頻繁に行く人

モルモットはデリケートなので、長時間の留守や環境の変化が大きな負担になります。

出張が多い一人暮らしや旅行へ頻繁に行くような数日間家を空けるような生活スタイルの人には、あまり向いていないかもしれません。

3.抱っこやスキンシップをたくさん求める人

モルモットは抱っこが苦手な子も多く、無理に触ろうとすると逆効果になることもあります。
犬や猫みたいに「なついたらたくさん触りたい!」などの分かりやすいスキンシップを求めているという人には物足りなく感じることもあります。

まとめ|モルモットを飼うなら準備と愛情が大事

モルモットは、やさしくて穏やかな性格の小さなパートナーです。
臆病なところもありますが、時間をかけて丁寧に接すれば、心を開いてくれるとても愛らしい存在です。

この記事では、モルモットの性格や必要なグッズ、毎日のお世話、注意点などを一つずつご紹介してきました。

これから飼う前にチェックしたいポイント

  • 静かで安心できるケージの設置場所を用意しよう
  • チモシーやペレットなどの食事を毎日バランスよく与えよう
  • 最初は焦らず、ゆっくり距離を縮めていこう
  • 健康チェックや温度管理も忘れずに!
  • 「この子のペース」を大切に、毎日少しずつ仲良くなろう

モルモットとの暮らしは、慌ただしい日常の中に静かであたたかい時間を運んできてくれます。
大切なのは、しっかり準備をして、愛情を持ってお世話を続けることです。

これからモルモットをお迎えしようとしているあなたにとって、この記事が少しでも参考になればうれしいです。
小さな家族との素敵な毎日が始まりますように…!

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